生き物の保全

「ゆるむしの森プロジェクト」の主要活動の一つが、ビオトープ「ゆるむしの森」における生き物の保全です。埼玉県の平野部に位置するこのビオトープは、現在、調査・構築中です。民有地の中にある1ヘクタールに満たない小さなエリアですが、落葉樹の三つの森、灌木・草地、および竹林から構成される、変化に富む自然環境を有します。人の手による植栽は一切なく、すべて自然の樹木と草本です。また、エリア内には水田や畑地の農地が存在し、いわゆる里山の風景を展開しています。

 森の中には、20種類以上の落葉広葉樹を中心とする自生木を多数見ることができます。ノウサギや野ネズミなどの哺乳類、キジ、サギなどの鳥類、爬虫類、両生類などの動物が生息し、多種多様な昆虫が観察されます。

 ハンノキ、アキニレ、ヤナギ類などの樹液木が豊富に存在するため、夏にはタテハチョウ科のチョウ類、クワガタなどの甲虫類、スズメバチが多数飛来します。また、エノキやヤナギ類が豊富に存在し、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラ、ヒオドシチョウ、コムラサキなどの生息を支えています。

このビオトープ「ゆるむしの森」を通して「里山の風景」に見られるような多種多様な自然を保全することが弊団体の目的の一つになっています。